【TBS NEWS DIG】NPT再検討会議ロシア反対で合意ならず…“舞台裏”を解説

アメリカ・ニューヨークの国連本部で開かれたNPT=核拡散防止条約の再検討会議は、ロシアの反対で最終文書を採択できずに閉幕しました。

ロシアによるウクライナ侵攻により、核の脅威が高まるなかで開催された今回の会議。合意に至らなかった背景にはウクライナへの侵攻をめぐる表現に関して、ロシアが強硬な姿勢を崩さなかった点にあります。

当初の「最終文書案」では、ロシアが占領しているウクライナのザポリージャ原発をめぐり、名指しされたことに強く反発。

そのため、名指しをやめるなどロシアに配慮した記述に改定され、関係者によると一時はロシアも合意に前向きな姿勢を見せていました。

ロシアの代表
「この文書は全会一致の内容ではない」

しかし、土壇場になって容認できないとの立場を主張。決裂が決定的となりました。

スラウビネン議長
「4週間にわたる多大な努力と労力にも関わらず、最終合意を得られなかったことに、当然、苛立ちと失望を感じています」

JNNの単独インタビューに応じた議長はこのように述べたほか、各国の外交官からも、「自分たちが始めた侵攻によって生じた問題で、合意を吹き飛ばすのはあまりに身勝手だ」など非難の声が多く聞かれました。

1つの大国の主張によって決裂した今回の会議。2015年の前回に続く2度連続の決裂となり、核軍縮のさらなる遅れが懸念されます。

岸田文雄 総理大臣
「今回、ロシア1か国の反対により、コンセンサスが成立しなかったのは極めて遺憾」

一方、ロシアの反対により最終文書の採択ができずに閉幕したことについて、岸田総理はオンラインの会見を開き、このようにロシアを批判したうえで、「NPTを維持・強化していくことこそが、核軍縮に向けた唯一の現実的な取り組みだ」と強調しました。

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